メガネを外すと…?メガネをかけている男女キャラクターの比較
テレビアニメ『艦隊これくしょん』の最終話での演出が「ひどい」と話題になっています。
問題になったのは金剛型戦艦の霧島が戦闘中にかけていたメガネを外してしまう場面。
原作のオンラインゲームでは22時の時報ボイスで「メガネを取ったら私、戦えませんっ!」と発言しています。
原作の設定のみならず、ファンの二次創作ネタまで取り入れた演出も行われていた経緯から、これまでも何度か演出に対する賛否をめぐる騒動が起こっていました。
最終話では原作の設定に反する演出を加えてしまった(しかもメガネを外したところでこれといって何も起こらなかった)とあって、大きな騒ぎとなっているようです。
フィクション作品でメガネをかけているキャラクターが「メガネを外す」。
こういう場面はしばしば、キャラクターの内面や今後の生活の変化を暗喩していることがあります。
最近の作品ではテレビアニメ『ラブライブ』で小泉花陽(こいずみはなよ:通称かよちん)の例があります。
彼女はスクールアイドルとして活動を始めるときにメガネからコンタクトに変えています。
怖がりで泣き虫なかよちん。そんな彼女がスクールアイドルとして前へ踏み出す。
「メガネを外す」設定は、彼女の内面や今後の生活が「変わる」ことを強く印象付ける効果を与えていると考えられます。
もう少しさかのぼれば、ライトノベル『涼宮ハルヒの憂鬱』の長門有希もこれに該当する気がします。
彼女は主人公であるキョンから「メガネがない方がかわいい」と言われて以降はメガネをかけていません。
前置きが長くなりましたが、今回はそんな「メガネを外す」「メガネをかける」男女がテーマです。
メガネをかける男女には、イメージの違いがあるように思います。
1988年から毎年発表されている「日本メガネベストドレッサー賞」。
現在(2015年3月末)の総理大臣である安倍晋三の父である安倍晋太郎が政財界部門での初代受賞者です。
Wikipediaの日本メガネドレッサー賞の受賞者一覧を見ると、受賞者の多くが男性であることがわかります。
しかし「今後メガネをかけてほしい人」に対し贈られる特別賞の受賞者は女性の割合の方が圧倒的に高くなります。
当然、「メガネをかけている」女性がいわゆる「表舞台」にあまりいない可能性を考えることはできます。
ただこれは「メガネをかける」男女に対するイメージの違いを表しているとも考えられるのではないか?私はそう思うのです。
◆メガネを外すとカワイイor美人になる女性キャラクター
女性キャラクターで「メガネを外すと実はカワイイ」「メガネを外すと実は美人」という設定が付与されているキャラクターは探せばたくさん出てきます。
代表的なキャラクターは『ドラえもん』に登場するのび太の母・野比玉子でしょう。
これぐらい変わります。
私はあまり少女漫画に詳しくないので言及を避けますが、おそらく探せば「メガネを外した女の子が実は美人だった」タイプの話をいくつか見つけられるのではないかな?と思います。
「メガネを外す」ことで容姿が(いい方向に)変わる、というのは女性キャラクターの方が多いように感じます。
というのも男性の例があまり出てこないんですよね。いたら教えてください。
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◆「メガネを外す」とキャラが変わる男性キャラクター メガネそのもののキャラクター性
一方で男性キャラクターの場合はどうでしょう。
男性キャラクターの場合は「メガネをかけている」ということでキャラクター性を与えられているパターンが多いように感じます。
『銀魂』の志村新八は他の登場人物たちから散々「メガネが本体」として扱われているキャラクターです。
メガネだけが「志村新八」として認識される場面があるなど、メガネそのものにキャラクター性をのせるといういじられ方が非常に印象的です。
成人向けボーイズラブゲーム『鬼畜眼鏡』の主人公である佐伯克哉は着脱により性格が変わるメガネを保有しています。
ゲームタイトル通り「メガネをかける」と鬼畜になってしまうという…。
▲メガネの着脱でここまで変わってしまいます。
また、女性向け恋愛シュミレーションゲーム『うたの☆プリンスさまっ♪』の登場キャラクターである四ノ宮那月はメガネを外すと砂月という別人格と入れ替わってしまいます。
鬼畜眼鏡の逆パターンですね。メガネが外れたときにキツい性格になってしまうという…。
この2作品に共通するのは「過去のトラウマ」がメガネの着脱での別人格を生んでいること。非常に興味深いです。
またこの他の例では「メガネをかけている」万能キャラクターの存在が挙げられます。
私の好きな漫画で挙げるなら
▲超能力者であるため基本的にできないことがほぼないチート属性の主人公・斉木楠雄
▲イケメン・カリスマ・エリートで「完全無欠の生活」を送る主人公・坂本
などがいます。
「メガネをかけている」キャラクターの描かれ方は男性・女性の場合で少しだけ差があるように思われます。
個人的に気になったのが女性キャラクターでは変化の方向は一方向に決まっているように考えられること。
というように、メガネを外したあとのほうが前向きなイメージが強いのが特徴です。
これは日本メガネドレッサー賞で女性に対し特別賞が贈られていることが多いことと関係があるようにも思われるのです。
メガネを外すことに対して明るいイメージが付与されていることで、メガネをかけることには逆のイメージが付きまといます。
それを払拭しよう!という目的もあるのではないでしょうか?
今回の記事で私が紹介したのはいわゆる「ステレオタイプ」的な描写であると思われます。
ですから私が無知であるだけで、このパターンにはまらないキャラクターも数多く存在していると考えられます。
もし「男性あるいは女性キャラクターでもこういう例が他にあるよ」といった心当たりのある方は、気軽にコメントいただければと思います。
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