犯罪をなくしたい!「人」ではなく「環境」を見直すための議論をしよう
性に関わる軽犯罪に巻き込まれた経験から「犯罪をなくす」ためにはどのような取り組みが必要か、ということをよく考えます。
今日、にむすけ君と「どうすれば犯罪(特に軽犯罪)をなくすにはどうすればいいか」について話す機会がありました。
会話の内容を忘れないうちに記録しておこうと思います。
にむすけ君(以下:彼)「君の件(事件に巻き込まれたこと)を聞いたときに思ったのは、犯罪の原因は人にあるのか?っていうことだったんだよね」
私「警察は私の注意不足が原因だ(≒被害者に原因がある)って言ってたなあ」
彼「本当にそうなのかって話だよね。特に君の場合はそうじゃないと思う」
私「日がのぼっている時間帯で、通学路に指定されている道を歩いていたから?」
彼「まあそういうことも含めて。でも、マンションのエントランスで脅迫に遭ってしまった、と」
私「…あ、思い出した!ひとりで下校していたからそれも悪いって言われたんだった!」
彼「それなら自分にも原因があるかも、とか思う?」
私「ちょっと思った」
彼「でもさ、仮に『明るいのにひとりでいるだけで付きまとわれる』っていう環境だとしたら、そこをその状態のまま放置してちゃダメだと思わない?危なすぎると思うよそれ」
私「どうやって解決するのさ」
彼「現実的ではないけど、人がひとりもいない状況下にしない…つまり現場を注視しておく人を配置すれば解決する」
私「現実的じゃないにも程があるよそれ…真面目に言ってるの?」
彼「でもそういう状況だったら防げるよ。先の件ではそれを出来ない、やらない組織が犯罪の原因を君という人間ひとりにあるものとしてうやむやにしようとしたことがよくなかった」
私「ほほう??」
彼「警察による犯罪抑止は犯罪をした疑いのある容疑者を捕まえる、つまり原因となる人を社会から絶つ。これによって容疑者による次の犯罪を未然に防止するっていうところが基本」
私「ああ、犯罪を犯す人を絶つっていうことね」
彼「そうそう。でもいくら罪を犯した人を片っ端から捕まえていったところで、その人たちが罪を犯すに至った環境を見直さないと意味がないことがほとんどなんじゃないかな、とおれは思う」
私「万引きとか?いくら万引き犯を捕まえたところで店に死角が多けりゃ窃盗の温床になる的な…」
彼「まあそういう感じ。君って確か高校時代に痴漢に遭ったことあるって言ってたよね」
私「しょっちゅう」
彼「痴漢ってなんで起こると思う?」
私「満員電車には逃げ場がない…でも死角は多い…」
彼「いろいろあると思うけど、だいたいそういう理由だと思う。その環境が保持され続けるのであれば『魔が差す』人が出る可能性はいつまでもなくならないんじゃないかな」
私「痴漢の犯人を片っ端から捕まえるより、痴漢しにくい環境を作ろう!ってことか」
彼「そうそう。コストの面から鉄道会社が取り入れるわけはないと思うけどアイディアだけはたくさん考えられると思う」
私「電車の本数を増やすとか、車両の数を増やすとかね」
彼「ぎゅうぎゅう詰めにしないこと、基本的にここが大事。となると座席数を増やし、座れないほどの人が乗ることがないように調整したりすればまちがいなく減ると思う。もちろんこの提案は現実的とは言えない」
私「痴漢撲滅を理由に人数制限をするってなっちゃうと反発もありそうだしね。『まずは痴漢冤罪からなくせよ!』的な」
彼「痴漢があるからそれに追随する冤罪問題があるんだけどね…まあそういう反発が予想される以上、建前上は痴漢撲滅を理由にしなければいい」
私「みんなが座れるゆとりある車両!本数も増やすことで混雑解消!という内容で謳っておくということか」
彼「そうそう。『魔が差す』人が現れかねないような環境って、要するに加害者と被害者が無限に生産され続ける環境だと思うんだよね。時代が変わって、そこで生きている人が変わっても環境が変わっていないなら同じことはいつまでも繰り返され続ける」
私「悪いのは誰か、というテーマで水掛け論を展開し続けるのではなくて、犯罪の温床となりかねない環境をどう変えるか、にテーマをシフトしたら?っていう話なのか」
彼「だからひとまず、アイディアが実現できるかはともかくとして『環境をどう変えるか』という議論が展開できるように方向変換する必要があると思う。じゃないと君が言ったみたいにいつまでも水掛け論をすることになるから」
という話でした。
彼が言うには、現実的ではないアイディアであったとしてもひとまず提案してみるということは大事ではないか、ということでした。
その理由は、現在の環境下ならば十分に起こりうる事態であることを人々に認識させることで「誰かが一方的に責められる」という状態そのものを問題視すべきではないか?という考えがあるからだそうです。
というわけで今日はにむすけ君との会話を書き起こしてみました。
この記事が「環境をどう変えるか」を考えるきっかけとなれば幸いです。
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