杉撲滅で花粉症がなくせるか！？花粉症の原因はスギ花粉だけじゃない！
はてなブックマークでこの記事が話題に挙がっていました。
宮崎県在住、かつ花粉症持ちの身なので、この話題について軽く取り上げてみようと思います。
杉を伐採、広葉樹を育てる運動が「苦戦中」 宮崎県の任意団体「花粉症撲滅センター」に寄付金集まらず : J-CASTニュース
＜記事概要＞
宮崎県小林市の任意団体「花粉症撲滅センター」がスギ花粉症撲滅のため杉の木を伐採し、その代わりに多種多様な広葉樹を育てる取り組みをしている。
代表者である永峯さんは林業家。活動のきっかけはインターネットの書き込み。
「重い花粉症のために春になると家から一歩も出られない娘に桜を見せてあげたい」という親の声を耳にした。
活動の寄付金を一口1000円から募るも、3万円も集まらない。現在はボランティアで杉の伐採を続けている。
う、うわあ…なんと勘違い甚だしい活動なんだ…。
宮崎県内には「飫肥杉」という優れたブランド杉もあるというのに…（いや、だからこそなのか？？）
しかし、問題の本質はそこにはありません。
では、何が問題か。
それは、「花粉症＝スギ花粉症」という思い込みです。
春になるとさかんに話題にされる「スギ花粉症」。
この時期になると、ドラッグストアには花粉症対策グッズがずらりと並びます。
花粉症に悩まされている私は声を大にして叫びたい。
それ、一年中売ってほしい。
◆花粉症の原因になる花粉は一年中飛び交っています
まず、こちらのサイトをご覧下さい。
「花粉症ナビ」というサイト内の「花粉カレンダー」へのリンクです。
私は冒頭で「花粉症持ち」と書きました。
スギ花粉症ではありません。イネ花粉症およびブタクサ花粉症です。
母も同じ花粉症持ちで、母子ともに夏から秋にかけて、花粉症に悩まされてきました。
夏頃にくしゃみばかりしていると「夏風邪でもひいた？」とその身を案じられます。
心配させまいと「大丈夫、花粉症なんだ」と返すと、必ずこういうやり取りをするハメになります。
「え、いまごろ？？」
「いやむしろ今がピークなんだよね。私、イネ花粉症とブタクサ花粉症で…」
「なにそれ、そんなのあるの？」
花粉症＝スギ花粉症という思い込みはかなり根強く蔓延っていると感じます。
実際、夏から秋にかけて発症する花粉症の認知度は低いです。
それは私が人に説明するたびに驚かれてばかりいることからも説明できます。
もし私と母が「イネ花粉症で苦しんでいます。日本から稲作をなくして」と訴えたとしましょう。
イネ科の植物にはイネ、コムギ、トウモロコシなどの穀物類が含まれます。
これらの植物を「花粉症をなくす」ために撲滅するという訴えに納得できますか？
非常に不合理な訴えであり、とても聞き入れられるものではないというように感じませんか？
「花粉症をなくす」ために原因となる植物を撲滅するという訴えは聞き入れられるものではないのです。
と、いうわけで今回は勘違い団体「花粉症撲滅センター」の話をご紹介しました。
「花粉症撲滅センター」を「スギ撲滅センター」とでも改名するといいと思います。
【余談】
ネットで目にした「重い花粉症のために春になると家から一歩も出られない娘に桜を見せてあげたい」という書き込み…
私が思うに、これ釣りだと思うんですよね…すごいの釣れちゃったね…
ちなみに、少し調べてみたところ桜による花粉症も、発症例が少ないながらあるようです。
桜の花びらに触れた手で目や鼻をこすることで発症することがあるとのこと。
お花見の席にはウエットティッシュなど、さっと手が拭けるものを用意しておくのがよさそうです。
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